インプラントで失敗しない為に

インプラントで失敗しない為に

成功率が高く、長期安定性に優れたインプラント手術。しかし成功率100%というわけにもいきません。どうしても失敗のリスクというものがつきまとってきます。インプラント周囲炎をはじめとするインプラントの失敗例に悩まされないためには、さまざまな注意が必要となります。

インプラントで失敗しない為に

インプラントの失敗、といってもその多くがインプラント手術そのものの安全性の問題にあるのではありません。失敗のケースとしてもっとも多いのが医師の技術不足と言われています。

インプラントの普及と需要の高まりとともにインプラントを導入する歯科医院が増えています。しかし、中には安易に導入するところも増えており、医師の技術面、歯科医院の設備面両方で不十分なところが増えているのです。インプラント専用手術室やCTスキャン、SimPlantによる画像処理といった必要な設備を整えていない歯科医院などはとくに注意が必要です。

それから術後の本人のケアもインプラントの失敗に大きく関わってきます。失敗例の典型といわれるインプラント周囲炎などは本人の日常生活のケア不足が大きな原因になるとも言われています。とくに愛煙家やアルコール量が多い人は術後人工歯根が固定されにくく、注意が必要となっています。

インプラントは術後5年、10年と安定した状態を維持できてはじめて成功といえます。ですから、本人のケアも非常に重要になるのです。とくに虫歯によって歯が欠けてしまった人は以前よりもより入念なケアが必要となるでしょう。インプラントで失敗しないためには信頼できる医師選びと日ごろのケアの2つが大きなポイントとなることを忘れずにいたいものです。

インプラント失敗の原因に患者の努力は無関係と言えるのでしょうか?

インプラント治療の失敗を治療のステージに分けて、大きく3つに分類けてみますと…

  • 治療が終わった後のトラブル(不具合、不満足、後遺症)
  • 治療途中でのトラブル(治療終了前に起こった不具合、術者もしくは患者の要請による治療の中止)
  • 治療前、外科手術前のトラブル

この3つの中で、全てのトラブルの原因が、常に歯科医院側にだけにあると信じている人は、世界を公正な目で見ることができない人間です。

どんな、トラブルでも自分と相手がいます。すべてのトラブルは自分が被害者で、相手が加害者と決めつけてかかってはいけません。

「永遠の愛を誓った夫婦が憎み合って別れることがある」ように、むしろ、どちらか一方だけが100%悪いということはありえないのです。

夫婦のように、別々の環境で育った他人同志が仲良く暮らすには、認め合い、許しあい、妥協しながら、それでもなお信じる。 そして、愛していくという努力は欠かせませんよね。(たぶん…)

患者と歯科医師の関係も、お互いの努力なくしては、歯科インプラント治療の成功は絶対に成り立ちません。 人間対人間の関係ですから、ましてや、永遠を誓い合った仲ではないわけですから…

まれにこんな考えを持った患者がいます。

  • 患者は、医療機関の金を払ったのだから、完璧に満足させるべきだ。
  • 治療結果は、自分が思っていた結果と完璧に同じじゃないから、金を返せ!(もしくは、医療費は踏み倒すのが当然だ!)
  • 患者は、「弱者」で歯科医師は「強者」だ。だから弱者である患者には権利があり、歯科医師は、その要求に答える義務があり、そのために歯科医師はどんな無理もすべきだ!
  • 患者が痛くて困っているときは、医師、歯科医師は、人生の時間や自分の生活を犠牲にしてでも、尽くすべきだ。
  • 患者が、歯科の予約時間のドタキャンや約束時間を守らないのは仕方ないじゃないか? 仕事が入ったのだから…でも、歯科医師が予約時間の患者を待たせるのは許さない!。

これでは、歯科医師もこの患者とうまく付き合いたいと考えなくなるのが普通でしょう。

そして、患者は、こう言います。「先生を信じてたのに、裏切られた…」

離婚した元夫婦のようですね((笑))

医療現場には、「相手を思いやる気持ちが不可欠なのです。」

「お金と愛のないところに良い医療はありません。」夫婦関係と似ていますね。

インプラント治療の失敗を避けるために、「箕面市で良い歯科医師を探そう」と努力する人は多いようですが、 「良い患者になろう」と努力している人はどれだけいるのでしょうか?